SHAMRAIN「EMPTY WORLD EXCURSION」

ちょっと前に買って1度聴いて「あ〜静か過ぎてダメかも、もっとダウンチューニングしたダウナーなギターがじゃりじゃり鳴るような展開じゃないとつまらん・・・」なんてうそぶいてさっさと封印してしまったこの作品ですが。最近、自分でも驚いているのですが急速に自分の中で好きなジャンルが暗黒系寄り、ゴシック寄りになっていく中で、今聴き返したらどう感じるのだろう、なんて思いながら再度挑戦してみたのですが、これがなかなか悪くないみたいです。

えーと、気を取り直して簡単にこのバンドのプロフィールを紹介してみますと、VoにENTWINEのフロントマン、Mika Tauriainenが参加してることで、音楽性から見るとメタル色はほぼゼロながら、各地の暗黒系輸入盤を取り扱うメタル屋に入荷された、2003年メタルメイニアにも聞き覚えが薄いイタリアの新興レーベル、WATCH ME FALL RECORDSよりリリースされたフィンランド産ゴシック・ロック・バンドです。全9曲がほぼKEY奏者のMatti Reinolaの手により書かれていることより、どうやら彼がバンドの中心人物らしいです。KEY奏者が中心なバンドの一般的な傾向(長所かも?)として、ギター以外の楽器を比較的自由な発想で使えることがありますが、このバンドも、静かに、しかし実に効果的にアコースティックギター、チェロ、ピアノ、フルート等を導入しており、悲しげでモノトーンな音色のKEYと絡んでETHEREALでMELANCHOLICな雰囲気を作り出すことに成功していると思います。

追記(2004/5/29):Mattiは同郷フィンランド出身ゴシック・メタルGRAYSCALEの中心メンバーでもあるようですね。つまりメタル人脈によって結成されたGothic Rockバンドだということで。